リアライズ~本当の自分に氣づく~
職場、家庭、友人関係――。
私たちは日々、さまざまな人と関わりながら生きています。
けれども、「あの人の一言が気になる」「嫌われている気がする」「うまく立ち回れない」
といったモヤモヤが続くと、気づかぬうちに心が疲弊してしまいます。
そんなときにおすすめなのが、RAINメソッド(レインメソッド)
という心理的セルフケアの手法です。
感情を抑え込むのではなく、「感じて、認めて、癒す」ことを目的としたこのメソッドは、
マインドフルネスにも通じ、内面から穏やかさを取り戻すサポートになります。
RAINメソッドは、次の4つのステップで構成されています:
R:Recognize(認識する)
A:Accept(受容する)
I:Investigate(探求する)
N:Non-identification(自分そのものではないと知る)
それぞれのステップを丁寧に行うことで、感情に飲み込まれずに、穏やかな心のスペースを育てていくことができます。
人間関係に悩んでいるとき、私たちは「なんとなくモヤモヤする」「イライラする」「不安になる」
といった感情に気づきながらも、それを曖昧にしたままやり過ごしてしまいがちです。
RAINメソッドでは、まず**「今、自分がどんな感情を抱いているのか」**を明確にします。
「今、私は何を感じている?」と自問する
ノートに感情を書き出す(例:「不安」「怒り」「悲しみ」「孤独感」など)
このプロセスは、自分を観察者として見つめる第一歩です。
多くの人は、ネガティブな感情に
「こんな風に思う自分はダメだ」「弱い」とレッテルを貼ってしまいます。
RAINメソッドでは、**「どんな感情もあっていい」**と受け止める姿勢が大切です。
「こんな風に感じるのも無理ないよね」と自分に優しく声をかける
感情が悪いのではなく、自然な反応だと理解する
不安や怒りはあなたを守ろうとする心のサイン。否定せず、その存在に気づいてあげることで、心は少しずつ落ち着いていきます。
感情は表面だけを見ていても、本質にはたどりつけません。
「なぜ、私はこの場面で強く反応してしまったのか?」――その奥にある、本当の望みやニーズに気づくことで、根本的な癒しが進みます。
「私は本当はどうしてほしかったのか?」を問いかける
(例:「認めてほしかった」「安心したかった」など)
過去の似たような体験と重なっていないか振り返ってみる
感情の裏側には「大切にされたい」「安心したい」「理解されたい」
といった切実な想いがあります。そこに優しく光を当てていくことが大切です。
不安や怒りを抱えていると、それが「自分自身」であるかのように感じてしまうことがあります。
でも、RAINメソッドの最後のステップでは、**「私は不安そのものではない」**と距離を取って見つめます。
「私は不安ではなく、不安を感じているだけ」
「この感情も、やがて過ぎ去っていくもの」
自分の感情を客観的に見つめられるようになると、感情に振り回されなくなり、心の軸が安定していきます。
人間関係でイライラや不安が湧いたとき
嫌な出来事が頭から離れないとき
自己否定が強まったとき
人と距離をとりたくなったとき
気持ちがざわついたときこそ、RAINメソッドの出番です。
数分でもよいので、自分の心に立ち止まり、4つのステップで内省してみてください。
職場の人間関係でモヤモヤした時
RAINメソッド・セルフケアワークシート
◆こんな時に活用できます◆
上司や同僚の態度にモヤモヤしたとき
自分だけが評価されていないと感じたとき
うまく立ち回れない自分を責めてしまったとき
雰囲気が悪くて毎朝出勤前に気が重いとき
などご希望に応じたワークをご用意いたします
自分の「境界線(NOと言っていいこと)」も見つめていく
人間関係の悩みは避けられないもの。けれども、感情に飲み込まれずに自分の心と向き合うことで
**「反応」ではなく「選択」**をする力が養われます。
RAINメソッドは、そのためのシンプルで効果的なガイド。
1日5分でも、繰り返すことで「感情とのつきあい方」が変わっていきます。
あなたの心に、少しでも穏やかなスペースが生まれますように。
トラックバックURL